担当医は皮膚科専門医ですので、最も得意とする疾患はやはり皮膚疾患です。 皮膚は全身の鏡ですので、栄養療法では、「目に見える皮膚に異常が現れているという事は、見えない体の中で何かが起こっているサイン」だと考えます。 あまりに症状が重症で早急に症状改善を必要とする場合には、通常の標準治療に基づき、薬物治療を致します。当院では、その上で、栄養療法を並行して行う事で、症状の再発を最小限に防ぎ、さらに薬を減らすことを目指します。

アトピー性皮膚炎・乾癬・掌蹠膿疱症

いずれも治療に難渋することの多い代表的な皮膚慢性炎症性疾患です。
重症の患者さんには原則としてまず、日本皮膚科学会が提唱する標準治療をお勧めします。標準治療（保険治療）を丁寧に行えば、1週間〜1か月で苦痛の大半が軽減し、その後外用剤の量が減って寛解状態をキープできることが多いからです。とにかく症状を抑え込む力技のみで自然治癒することもあります。少しでも早く苦痛を取り除き心身のストレスを取り除きたい場合もありますし、早期に社会復帰が望まれる場合もあります。ステロイドや免疫抑制剤の外用その他の新薬の使用を極力望まれない場合は、時間がかかりますが患者様のご希望に可能な限り沿って治療を行います。
アトピー性皮膚炎や乾癬などを発症する根本的な原因は、生まれ持った体質（遺伝）のみではなく、後天的な要因（食事、生活習慣、ストレスなど）も大きく関与するため、栄養療法を併用することで再発を防ぎ、薬を減らしていくことを目指します。
すでに高価な新薬を使用し続けている患者さんでも、薬の量を減らせることが少なくないので、生物学的製剤などの投与を減らしたいと思われる患者さんにも栄養療法の併用がお勧めです。ただし、栄養療法の効果は薬ほどすぐには表れないので、減薬希望の場合は薬物治療と並行して行う必要があります。